CPAを1/3、CV数1.8倍にした事例&抑えておくべき注意点

「CPAが高騰した」、「CV数が伸びない」というのは問題は、リスティング広告を運用していれば直面する問題ではないでしょうか。

実は、ちょっとしたことで大きく改善ができるケースも存在します。

 

今回の事例は珍しく管理画面のキャプチャを載せていません。

電話コンバージョンが多く、弊社で運用をさせて頂く際にサンクスページ以外にコンバージョンポイントを設定したため、載せても意味の分からない数字になってしまいますので、省かせて頂きます。

 

その他、今回の事例での注意点も最後に書きますので、読む場合は最後まで目を通して頂ければ幸いです。

 

「CPA(顧客獲得単価)」が高騰するケース

CPA(顧客獲得単価)が高騰した場合、何が原因かを探る必要があります。

 

CPAは、

クリック単価(CPC)÷コンバージョン率(CVR)

なので、まずはどちらが問題かを探ります。

 

コンバージョン率が悪化した場合、ランディングページ(広告のリンク先URL)が問題となるケースが多くあります。

インターネット市場では比較されることを前提と考えなければならないため、競合がページの改善やオファー(キャンペーン)を打ち出してきたということも考えられるでしょう。

 

コンバージョン率は変わらない場合は、クリック単価の高騰が考えられます。

クリック単価(CPC)=入札単価 × 品質スコア(品質インデックス)
(正確には入札単価×品質スコアで広告ランクを出してCPCが決定します)

となります。

 

入札単価を高めに設定をしていた場合、競合が入札単価を上げると何も変更をしていなくてもクリック単価が上がる場合があります。
(例:入札が300円で実際のCPCは100円で運用していた場合など)

 

その他には、品質スコアの低下が考えられます。

品質スコアが下がってしまった場合には、広告の変更・追加を行ったり、入札単価の調整をしてみましょう。

 

上記で、どこに問題点があるかを把握することが可能です。

 

CPAを下げるためにクリック単価を下げた

今回の事例のアカウントは、月の予算が20万円ほどの2ステップビジネスです。

クリック単価は280円ほど、CPAが10,000円ほどの案件です。

 

アカウントを見たところ、下記の改善点がすぐに見つかりました。

  • 予算を20日ほどで使い切ってしまっていた
  • ターゲットエリアは東京・埼玉・神奈川なのに東京のみに配信していた

 

キーワードの選定や広告文の問題もありましたが、上記を改善するだけでクリック単価を大きく改善することを予想できました。

月額予算を10万円にしてほしいということでしたので、下記のことを行いました。

  • 30日間しっかりと広告が出せるように改善
  • 配信エリアを東京・埼玉・神奈川に変更
  • キーワードを絞り、取れるキーワードを重点的に洗い出し

 

その結果、クリック単価は70円(改善前の1/4)をきり、キーワードを絞り込んだことでコンバージョン率も上がりCPAは2,000円ほどになりました。

 

そうなった直後、予算を増やすから、CV数を多く取ってほしいと要望があり、現在はクリック単価150円ほどで出稿しています。

結果的にCPA(顧客獲得単価)は1/2、CV(問合せ数)は1.8倍という数字が出ています。

 

広告文を考え、しっかりとアカウント構築を行った関係で品質スコアが上がったことも要因の1つですが、一番大きな改善は

配信エリアを 「東京」 → 「東京・埼玉・神奈川」

に変更したことです。

 

クリック単価の改善でCPAを下げる場合の注意点

CPAはクリック単価が下がれば、ほとんどの場合で下がります。

 

ただし、

顧客獲得単価(CPA) = クリック単価(CPC) ÷ コンバージョン率(CVR)

ということを忘れてはいけません。

 

同じ広告、同じランディングページであっても、掲載順位によってコンバージョン率が変わることが多くあります。

 

インターネットは比較されるものですが、比較しないケースというのも存在します。

例えば「水漏れ」や「鍵をなくした」など緊急を要する場合は、何社も見比べて・・というのは考えにくいですよね。

 

また、価格によっても安価のものは、多くのサイトを比較しないこともあります。

 

今回の商材は、「高単価であったこと」、「商材から考え何社も比較するだろう」ということを予想していたため、掲載順位が5位以下であっても、それなりにクリック率は維持でき、コンバージョン率にも影響が出ないだろうと予測をしていました。

 

安易にクリック単価を下げると、コンバージョン率が悪化してCV数が伸びずに手詰まりのような運用になってしまう事例を多く見てきました。

理想の掲載順位は、キーワード、商材、サービス内容、競合の広告、広告予算などによって変わってきます。

 

それぞれに合った掲載順位を見つけ出し、より良いアカウント運用をしていきましょう。

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  • この記事を書いた人桜井 茶人(さくらい さと)

    株式会社バルワードの代表。

    リスティング広告の専門家でありながら、集客全般を見れるマーケター。

    • Googleプレミアムパートナー
    • 著書:リスティング広告のやさしい教科書
    リスティング広告のやさしい教科書
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