事例01/ECショップ
新規獲得件数463%、獲得単価76%ダウン
ビジネス概要
- 全国対応の物販
- 商品数が3000点ぐらい
- 検索連動型広告のみで運用
- 変えられるのは広告のみ(ホームページの修正なし)
事前調査
平均クリック単価(CPC)は非常に安いが、コンバージョン率が非常に低い。
考えられる原因としては...
・キーワード設定が大雑把で、少し遠いキーワードが多い
・商品名などは広告タイトルに入っているが、詳細が広告では分からない
コンバージョン率の悪い少し遠いキーワードは除外し、関係するキーワードを増やしてインプレッション2倍を目指す。
広告を差別化し、リンク先URL(商品ページ、カテゴリページ、トップページなど)をキーワードレベルで見直しを行い、クリック単価を抑えながらクリック率を維持して、コンバージョン率を1%へ。
予想通りいけば、広告費は2倍ほどになるが、新規顧客数(ユニークコンバージョン)は5倍ほどの200件ぐらいまで伸びるだろうと仮説を立てた。
施策1 - キーワードの設定
コンバージョン率が悪いものは全て省き、その代わりに全ての商品に関するキーワードを細かく設定。
キーワード数は6,000→15,000ぐらいに増やした。
単体キーワードとなるビッグキーワードも使いたかったため、除外キーワードもかなり追加。
施策2 - 広告文の調査&設定
商品名での購入者が多いと予測できたので、競合との価格調査を行った。最安値ではないが、広告だけなら価格だけの訴求でも十分戦えるレベルだと判断。
その他の強みはユーザーがページで伝えれば良いと感じた。
商品数が3,000種類ほどあったが、広告タイトルの文字数制限が関係するもの以外に関しては、広告タイトルに全ての価格を表示した。
施策3 - キーワードによるリンク先URLの設定
主に下記3パターンだと判断
・トップページ(強みの訴求)
・カテゴリページ
・商品ページ(型番のような検索の場合)
以前は全てトップページにリンクされていたものを、キーワードによって振り分けた。
施策4 - テレビ番組に合わせてキーワード設定
商材に関連するテレビが週に1度放送されていることを知ったので、そこで紹介されたものに関しては、 テレビ用としてキーワードの設定。
視聴率がどれぐらいかは分からないが、番組表を見ながら放送前に設定。
運用を開始して、2日間の結果は・・・
良かった点としては、思った以上にインプレッション数が伸びて、約3倍のクリックを集めることができた。
コンバージョン率は目標としていた1%には届かず、0.7%となってしまい、目標のCPAまで下げることができなかった。
さらなる改善 1.クリック単価を大きく抑える
CPAを下げるには、コンバージョン率を上げるか、クリック単価を低くするかという選択になる。
数日運用をしていて気になったことは
「この商材は2~3社が物凄く力を入れているのではないか」 ということを感じた。
数(シェア)を取りにくいのであれば、より上位に広告を出す方が良いが、他の競合の広告文は似たものが多く、 掲載順位を落としても、それなりのクリック率を維持できるのではないかと仮説を立てた。
もちろんキーワードにもよるので、全てを下げるというものではないが、PCに関しては4位を狙いにいくように変更。
入札単価を下げたことでの運用結果
今回の最適化について
ここまでパフォーマンスは上がっていますが、まだこのアカウントには大きな問題も残っています。掲載順位が4.8位なのを考えると、損失が生まれてしまっている可能性が高いです。
例えば、現状で月に200件なのに対して、掲載順位が2位であれば400件取れるかもしれません。もちろん掲載順位を上げれば、クリック単価・顧客獲得単価は上がりますので、戦略を考える必要はあります。
今は、顧客獲得単価を下げられるところまで下げて、損失が生まれてしまっているだろう部分に関しては、その後対応をしていく方針で進めています。
また、コンバージョン率も0.79%なので、1%に上げるには、広告の改善や無駄なキーワードの削除が必要です。 その他、できる部分はまだまだ多いかと思いますが、短期間での改善としては良い結果を出すことができたと感じています。