検索連動型広告に比べて、Googleディスプレネットワーク(以下GDN)をあまり好まない運用者は多いと思います。
好まないというより、あまり手を付けないという感じでしょうか。
私のGDNの印象としては
できることが多すぎだよね
と言った感じです。
今回はそんなお話です。
なぜ、運用者にGDNは好まれないのか
検索連動型広告の場合、ユーザーはすでに商品の存在を知っていて、商品の情報を求めていたり、購入先や問合せ先を探しているケースが大半になります。
キーワードは選定しやすいし、広告に関しても3C分析などにより自社と競合の強み弱みを把握できれば、自然と打つべき広告も見えてきます。
初期のアカウント構築をしっかり行えば、広告開始直後から高いパフォーマンスを出すことも可能です。
しかしGDNの場合は、検索をしてこないユーザーをいかに集客できるかが勝負になります。
どのような属性(性別や年齢)で、どのようなサイトに広告を出していくかを考えなければなりません。
リマーケティングや、検索連動型広告で使っているキーワードをそのまま登録するというのは、ほとんどの運用者が行っていると思います。
運用者の腕の見せ所は、上記以外の部分なのではないかなと筆者は思うわけです。
膨大なサイトへ広告が出せるGDNは、無限大と言っても良いぐらい可能性があると思っています。
しかし、いくら事前にプランニングをしたとしても上手くいかないことも多くあります。
個人的には、検索連動型広告の運用より、ディスプレネットワークの運用の方が大変だと感じています。
※ディスプレイネットワークに適していない商材もあるので、全ての商材でディスプレネットワークが必要なわけではありません。
GDNで、できること
もう多すぎて書けないですよね。
性別や年齢というのは非常に分かりやすいですが、その他、キーワードやプレースメント、トピック、インタレストなどなど。
そして、その組み合わせもできますよね。
例えば「Q&A」サイトを手動プレースメントで設定して、「キーワード」を設定するとかですね。
除外設定もできるので、コンバージョンをしたユーザーは除外したり、キーワードやインタレストで除外も組み合わせることも可能です。
できることは、物凄くあります。
そして、広告。
広告文によって、クリック率もコンバージョン率も大きく変わります。
アプローチの方法は、検索連動型広告よりも幅広く考えなくてはなりません。
広告文に関しては、様々な訴求方法がありますので、ここでは割愛させて頂きますね。
訴求方法について、SEM-LABOの阿部さんが素敵な記事をスライド付きで書いていらっしゃるので、そちらをご参考にして下さい。
検索連動型広告でも同じことが言えますが、特にディスプレイネットワークでは
- PDCAサイクルを高速回転させる
- 当たるまで諦めない
ことが大切だと思っています。
もちろん、始める前にプランニングは非常に重要ですので、ただ回すというのはやめてくださいね。
爆発的な成果を出すことも可能
これは、2013年8月1日~24日までのリマーケティングを除くGoogleディスプレイネットワークのコンバージョン推移です。
もともと、ディスプレイネットワークで数字が伸びそうな案件だなとは思っていました。
私が実際に運用する前、他社様で運用代行をされていた時にはコンバージョン件数が月に3件ほどでした。
23日には9件、24日には15件のコンバージョンが出ています。
この案件は、5月の中旬より運用をさせて頂いているのですが、GDNに関してはなかなかコンバージョンが伸びませんでした。
ちなみに7月のコンバージョンは3件です。
(最適化遅くね?俺式さんって、たいしたことないね。とかって言われると凹みまくりますので言わないで下さいね)
8月の中旬ころから、やっと成功への道が見えてきて、一気に上昇しました。
GDNが上手く回り始めるまで、この案件は3ヶ月間もかかりました。
すぐに、結果が出る場合もあれば、今回のように期間がかかる場合もあります。
しかし、GDNに適した商材であれば、上手くいくまでPDCAサイクルを回すことが重要だと思っています。
何度も言いますが、プランニングは重要です。
イメージとしてはPPPPPDCAサイクルを高速で回す感じですかね。
おまけ
GDNが上手くいき始めた時は、運用者として大きな喜びを得る瞬間だと思います。
私が喜びをツイッターに表現している時に、同じことで喜んでおられる方が・・
※でぶててさん、勝手に載せてしまってゴメンナサイm__m
でぶててのWEB録という、とっても素敵なブログを書かれている方です。
直接は、お会いしたことがないのですがTwitterでフォローをさせてもらって、私も勉強をさせて頂いています。
GDNは、本当に腕の見せ所だと思います。
そして、すごく面白い部分ではないでしょうか?
商材により、上手くいくパターンが違うため、「○○すれば上手くいく」というのは難しいですが、だからこそ、やりがいのある広告だと思います。
1年ほど前に言われた言葉
「ディスプレイネットワークを制するものが、PPCを制す」
そんなことはないですけどね。
けど、結構重要です。
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この記事を書いた人桜井 茶人(さくらい さと)
株式会社バルワードの代表。
リスティング広告の専門家でありながら、集客全般を見れるマーケター。
- Googleプレミアムパートナー
- 著書:リスティング広告のやさしい教科書