昨年、PPC業界の流行語大賞をとった「hagakure」。
(嘘です。勝手に決めましたw)
自分でセミナーを開催しても、どこのセミナーに行っても「hagakureってどうですか?」みたいな質問が飛び交っておりましたが、最近は自動化に関する話が非常に多くあり、僕なりの考え方を記載しておこうかなと。
(2017年9月28日の時点での考え方です)
ほら、こういう記事って残しておくと、数年後には「あの頃は、そんなことやってたのw」みたいなネタにもあるかもしれないですしね(笑
あくまで、僕個人が考えていることでありますので、そこのところはご理解くださいね。
まー、個人のツブヤキだと思ってくださいな。
Google AdWordsの考える自動化とは
以前までは手動で入札調整をするというのが当たり前でした。
僕自身が自動化と真剣に向き合うようになったのは、ショッピング広告(旧:商品リスト広告(PLA))の本格活用をしてからです。
feedを作らないといけないとか、利用したことない運用者にとっては参入障壁は少し高いこともあり、現状でも利用されていない企業が多くあるのも関係している可能性が高い(競合が検索連動型広告よりも少ない)というのも高いパフォーマンスが出る要因一部だとは思いますが、ほぼ自動化でパフォーマンスが出せた体験をしました。
ショッピング広告でも、「どうやったら高いパフォーマンスが出せるか」ということを考えながら、ブランドごとに入札調整をしたりとか、カスタムラベルを駆使しながら調整などをしたりしてましたが、とあるアカウントでは「全商品でROAS設定だけする」ってものに、どうやってもパフォーマンスで勝てなかったワケですよ。
※もちろんfeedの質でパフォーマンスが大きく違ってきます。その記事はそのうちw
この時はじめて、「自動化ってスゲェな」と。。。
まぁ、GDNの動きとか見てても「Google先生パネェな」ってのは、ずっと感じてましたが。
検索連動型広告については、キーワードごとに入札単価を決めて調整していくというのが当たり前でした。
ただ、自動化によってデバイス・地域・時間帯・年齢・性別・興味関心など、多くの情報をもとに柔軟に入札調整をしてくれるとなったら、人の手で調整するよりもパフォーマンスは出ると思いますし、人の手では絶対不可能ですよね。
これはキーワードの入札に限らず、どの広告文を出していくかというのも同様です。
検索クエリとユーザーに合わせて、最適だと考えられる広告をGoogleが判断してくれるのです。
僕らが管理画面を見ながら判断していたことを任せちゃう感じですね。
そんなこんなで、自動化を有効活用するためにhagakure構造が最適ですって話です。
理想と現実の話
「1キーワード、1広告グループ」と「hagakure」どっちがいいの?
って、よく聞かれます。
個人的な感じだと、現時点ではどっちが最良の構造というのはないんですよね。
2つの構造を比べられる人って、ガッツリと「1キーワード、1広告グループ」でやってた人しか分からないんですよ。
以前から、ある程度広告グループをまとめて運用してた人って、「1キーワード、1広告グループ」のこと知らないですもんね?
例えばですけど、もう3ヶ月ぐらい前の実験になるので今はどうか分かりませんが、「1キーワード、1広告グループ」と「hagakure」で作ったアカウントって、初動のインプレッション数は「1キーワード、1広告グループ」の方が多いんです。
その他にも、いろいろなメリット・デメリットがあるので、どちらが最良かなんて決められないよな~というのが僕の考え方です。
今では「1キーワード、1広告グループ」でアカウントを構築することはないですが、「1キーワード、1広告グループ」と「hagakure」の中間みたいな感じで構築することもありますし、「hagakure」で構築することもあります。
僕の場合は、業種とかに合わせて、どういう構築をしていくかを決めていく感じですかね。
※別のこのやり方が最良というワケではなく、僕のやり方ってことです
なぜ「hagakure」を全てのアカウントに採用しないかということ、これは手動で行うか自動化に頼るのかという部分になります。
自動化は素晴らしい仕組みですし、今後はより質も上がってくるかと思いますが、現時点では手動で調整した方がパフォーマンスが出せることも多くあると感じているからです。
ただ、デバイス・地域・時間帯・年齢・性別・興味関心など、多くの情報で調整した方が高いパフォーマンスが出るに決まってますし、今後はGoogleが学習しやすい仕組みにしていく必要は出てくると思います。
Googleに学習させるには
コンバージョンデータを元に最適化してくれるということだと、コンバージョンが出ないと最適化できないですよね?
それは、手動でやってても同じですが(汗
今でもマイクロコンバージョンとして、フォームにCVタグを貼ることもあります。
地域密着ならアクセスページに貼ることもありますし、BtoBであれば会社概要にCVタグ貼ったり・・・
あくまで指標にしかなりませんが、「月にCV1件とかだと最適化なんて無理!」ってなっちゃいますからね。
マイクロコンバージョンを利用して、Googleに学習をさせたら、上手いこと動くんじゃなかろうかと考えています。
こういうことも実験してみないと分からないので、下記みたいなことをやろうと思ってます。
(こういう時に、自社アカウントとかあると便利w)
縦長のランディングページを使い、滞在時間10秒でCVタグ発火
ただ、それだけ(笑
秒数は変更すると思いますが、CVを出しまくったら上手く自動化って機能するのかな?とかやってみようかと思います。
その他、「こんな実験してほしー」みたいのがあったら、連絡ください。
面白そうであれば、積極的にやってみようかと。
広告文について
今って、広告文によって露出の仕方や掲載順位が大きく初動から変わってきます。
広告タイトルが半角30文字×2になってから、広告文でできることが増えたこともあり、広告文のテストは必須になってきたかなと。
広告文によって、検索クエリが変わってくることもありますし、当たる広告を探すってことは今の広告運用に関して必要なんじゃないかな~とヒシヒシと感じています。
入札調整をしなくても広告文で何とかあることも多くあるんですよね~
できることいっぱい!
運用者のリソース崩壊!!
これも実験済みなんですけど、Googleは広告文を以前よりも見てますし、コンテンツも見てる感じです。
うちには手汗対策商品を売ってるサイトがあるので下記みたいな実験を行いました。
「汗」という部分一致だけのキーワードで広告を出稿
「汗」という部分一致のキーワード以外は全て停止をして広告を出すという狂気の沙汰かと思える配信。
ビビってしまい1日の上限を10,000円にしましたが、「7日配信したら7万円が飛んでっちゃうね!」と震えながら配信をオンにしましたよ。
やってみて分かったのは、Googleはコンテンツもしっかり見ているということ。
ページ内にワキガ系のコンテンツもあったので、少し「ワキガ 原因」というクエリも入ってきましたが、しっかりと手汗が主軸となったキーワードで広告が出ているですよね。
※広告文は手汗のことを書いたもののみです
この話は長くなってしまうので割愛しますが、Googleはコンテンツも見ているし、それなりの検索クエリを判断して広告を出稿してくれているんだな~と僕なりに理解しました。
※これが正しいかは知りませんよ!
やっぱGoogleスゲェ!!
キーワードについて
本当に自動化に寄せていくのであれば、登録するキーワードはビッグキーワードだけでも良さげな雰囲気まであったりします。
今の感覚で言えば、ビッグワードと入札調整をしたいキーワードだけ登録すれば、しっかりと動いてくれる印象があったります。
(あくまで、自動化に寄せていった場合の話)
ただ、これも人の手で入札調整をすべきなのか、自動化に任せるかという話になってくるので、そのうち自動化になっちゃうんだろうな~
そもそも、キーワード登録とかっていう概念がなくなって、設定するキーワードは除外だけになったりして。
いや、除外も勝手にやってくれるのかな・・・
まとめると
自動化でやるのか手動でやるのかって話になってくるのかなと思います。
今って、どっちつかずの感じがありながらも、個人的には手動の方が良いケースの方が多い印象だったりします。
大事なことは、「どうやったら、どう動くのか」というのを把握しておくことかなと。
それを理解した上で、どういう構造にしていくかを運用者が判断したら良いのではないかと思います。
たぶん、正解なんてないでしょうし。
ただ、自動化は今後進んでいくことは間違いないので、もし「1キーワード、1広告グループ」で運用をしている方や、自動化を毛嫌いしている方は、現状のやり方に固執せず、ちょっと自動化に寄り添うという意識だけ持つことが必要なのかなと思います。
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PPC楽しいよね!
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この記事を書いた人桜井 茶人(さくらい さと)
株式会社バルワードの代表。
リスティング広告の専門家でありながら、集客全般を見れるマーケター。
- Googleプレミアムパートナー
- 著書:リスティング広告のやさしい教科書