俺式PPC(バルワード)では、事例を公開する際に、クライアント様や業種が分からないようにしています。
これは、ポリシーというか僕自身の考え方で、クライアント様を公開することで、うちの会社としては信憑性が増して集客には役立つと思うのですが、クライアント様にはほぼメリットはないと思ってるんですよね。
PPCでの事例は、広告費や獲得件数まで出てしまいますし、競合の立場で考えると、電卓はじけばPPC経由での売上とかも予想できてしまうんですよね。
その他にも、公開をするとデメリットが多いな~と思うところもあるので、数字しか今まで出してきませんでした。
今回の事例は、自社のネイルサロン事業になりますので、他社に迷惑がかからないのでいいかなって。
僕はキーワード選定や入札調整が得意な運用者で、広告文は苦手です(汗
公開するのは恥ずかしいですが「俺式って、こんなもんか」と鼻で笑いながら見てください。
今日はそんなお話です。
事前情報
ネイルサロンを立ち上げようと考えたのが、2014年の夏頃だったと思います。
弊社のネイリストはサロンで仕事をしていたワケでもなく、ネイルのセルフキットを買って趣味でやっていた延長で仕事にするという流れになります。
とにかく1年間は技術を学ぶことに集中し、2015年10月にプレオープン。
2016年4月に本格的にオープンしたという感じです。
立地は、西武池袋線の保谷駅。
価格は、顧客単価14,000円ほどで、近隣店の1.5~2倍ぐらい。
マンションの一室で、看板や紙媒体などは一切なくwebからの集客のみです。
(サロンの内装は僕が一人で壁紙とか床材張ってます。使った時間・・プライスレス)
徹底的に技術を身に付けることを優先した
僕自身PPCを運用していく時も同じでしたが、まずは技術を身に付けることに専念しました。
もともと価格競争をするつもりはなかったですし、しっかりとした技術を身に付ければ、単価が高くても顧客満足度は高くなります。
「価格以上の価値を提供する」って感じですかね。
友人にモデルになってもらったり、スクールに通ったり、また気になるネイリストのところに訪問したりと、とにかく色んな経験を積んでもらいました。
リピートビジネスのため、予約が埋まってしまうとどうしても時間が避けなくなってしまうので。
1年間の修行の結果、本に掲載されたりもしましたが、一番大きなものとしてはZERO-Bという「ネイリストがアートを学べるアプリ」のコンテストで入賞をし、講師として活動ができるようになったことです。
確かな技術を身に付けて2015年のプレオープンを迎えることになります。
集客はPPCがメイン
まぁ、これは本業ですからね。
キーワードに関しては、最寄り駅の「保谷」、隣接駅の「大泉学園」「ひばりが丘」という駅名に「ネイルサロン」「ジェルネイル」などの誰でも思いつくようなキーワードのみで、絞込部分一致がメインです。
例)
+保谷 +ネイルサロン
+大泉学園 +ネイル
+ひばりが丘 +ジェルネイル
など
その他にも取れそうなキーワードを入れようかと思っていたのですが、プレオープンということで予約枠が少ないこと、このキーワードで取れないようであれば勝負できないという判断をして、かなりキーワードを絞っての配信をしております。
僕が心配していたのは、競合より圧倒的に高い価格で、今のページでCVが取れるか・・・という部分でした。
PPCというよりも、サイトのテストみたいなもののため・・・という理由もあります。
広告文については、下記の一択。
僕の広告文なんて、こんなもんです。
PPCのパフォーマンス
Yahoo!とGoogleを合わせ、先月は下記のような感じです。
(ブログとかもやってるので、集計は指名検索を除いています。)
インプレッション数:1,008回
クリック数:44回
クリック率:4.36%
広告費:3,210円
CV数:2件
CPA:1,605円
東京ですけど、検索ボリュームが少ないんですよね。
クリック率も微妙ですし(汗
メインの「保谷」関係のクリック率は下記のとおり。
(10月からのデータです)
クリック率
PC:13.28%
スマホ:11.41%
タブレット:12.07%
「保谷」の入るキーワードからの流入は合格ラインかと思いますが、隣接駅名からのクリック率は悪い感じです。
(改善が必要ですね。。。。)
競合はというと、1位が某ポータルサイトなので、あえて掲載順位2位を狙ってる感じです。
もう少し出稿エリアを広げるのであれば、広告タイトルに「保谷」って入れるかと思われます。
CPAについては、新規の1回で黒字化するには4,200円が目安になります。
キーワードを絞ってることもあり、件数は少ないですが、初回でしっかり黒字化できています。
LTV(ライフタイムバリュー)について
まだプレオープンから半年しか経っていないので、なんとも言えないですが、初回しか来店されなかった方は下記の2名
・僕の知り合いの奥さん
・娘さんの結婚式で特別にネイルをした方
上記以外は、施術当日に次回予約をされ、他店にいかれたお客様はおりません。
ざっくりですが、LTVは30,000円ぐらいはいくのではないかな・・・という感じです。
高価格帯のお客様について
ネイルサロンに限らずですが、高価格帯の方がお客様の質が良くなります。
近隣の他店よりも1.8倍~2倍ほどの価格なのですが、非常に良い方が多いです。
価格に対しての品質に満足していただけてるのかな・・・と。
しっかりと施術することで満足度も高いですし、急なキャンセルなどは一切ありません。
「お客様に恵まれた環境」でして、来店されているお客様には感謝しか言葉が見つかりません。
4月になってから価格調整によるテスト
予約枠を広げたことで、新規を多めに取りたいということもあり、価格を少し下げました。
客単価が14,000円→12,000円ぐらいな感じです。
これでも他店の1.5~1.8倍ぐらいなので、決して安くないんですけどね。
その結果・・・・
今月は、今までの2倍のペースで新規の問い合わせがあります。
予約枠(曜日)を広げたことも要因の1つだと思いますし、そもそも問い合わせの母数が少ないので、まだ何とも言えないですけど、もしかしたら適正価格なのかもしれないですね。
ただ衝撃だったのは、お客様の中に経営者の方がいらっしゃるのですが「なんで価格下げたの」と言われたことです。
価格を下げると上げにくいというのはありますし、僕としてもちょっと安易だったかな・・・という気もします。
また、それだけ価格に対しての満足度が高いんだな・・・と嬉しくもありました。
今後の展開として
現状はアメブロとInstgram(フォロワー550人ほど)を行っています。
まずは、ブログを自社ドメインに構築する必要はあるかなと。
通っていたスクールでアメブロが絶賛されていたこと、多くのネイリストがアメブロを利用しているので「どんなもんかな?」と思って使っているのですが、集客できてるんですよ。
考えていた以上の結果が出ているので、僕もまだまだ勉強不足だな・・・と。
アメブロは継続しながら、自社のコンテンツは増やしていくべきだと考えています。
Facebookは相性が良いと思うのですが、まだ手付かずなので開始をすること。
FacebookとInstagramの広告でも集客できそうな気がするので、今後はそちらも併用って感じですかね。
今のホームページはゴールが「予約」なんですけど、少し敷居が高いんですよね。
特にFacebookとInstagramのの広告を使うのであれば、なおさらです。
このあたりは、ゴールを「予約」ではなく「LINE@」にしようかと考えてます。
ゴールを変えるだけでも、パフォーマンスって大きく変わりますので。
まとめ
僕らのようなPPC代理店も含め、いろいろな業種で値下げ競争をしているところがありますが、しっかりとした適正金額でも質が良ければ結果的に満足度は高くなります。
そして、お客様の質も非常に良く、長いお付き合いができるのだろうな・・・と。
また、時間がある時は「学び続けること」で、技術を身に付けることが必要だと思ってます。
以前はPPC運用者として「いつか広告が全て自動化になったらどうしよう」というような不安を抱える時期もありましたが、今はあんまり心配していないです。
うちの会社で目指しているものは「集客する力を身に付ける」ことなので、そのスキルをしっかり身に付けていれば、「集客を求めるニーズ」というものはなくなることはありませんので。
前々から言ってますが「うちの会社はPPC屋ではなく、集客屋で今は得意なPPCをメインでやっている」という感じですね。
約6年ほど前、まだ社会人だったころに「これからは企業ではなく個人にスポットがあたっていくんだろうな」というtweetをしたのですが、その時から自分のスキルを磨くことを続けています。
「生涯学びですな」
普段、PPC運用代行をしながら「コンサルもどき」なことをさせていただいているのですが、1から立ち上げた事業が考えているぐらいで推移してくれていて、とりあえず安心&自信につながりました。
まだまだ立ち上がったばかりですけど、サロンだけでなくネイル事業としていろいろやっていきたいな~と考えおります。
サロンのホームページ
モンテネイル/保谷駅のネイルサロン
-
この記事を書いた人桜井 茶人(さくらい さと)
株式会社バルワードの代表。
リスティング広告の専門家でありながら、集客全般を見れるマーケター。
- Googleプレミアムパートナー
- 著書:リスティング広告のやさしい教科書