成果がハッキリと分かってしまうリスティング広告。
ABテストもしやすい広告媒体なので、活用されている方も多いかと思います。
よく「何クリックで判断しますか?」と言われることがありますので、そんなことを含めながら・・。
今日は、そんなお話です。
そもそもABテストは必要か
以前ブログに書いた「リスティングでA/Bテストは必要?」という記事に書いたように、私の運用の場合、優先順位は高くありません。
限られたリソースの中で、どの部分を改善したら一番利益を出せるかということを考えていますので、その他が優先だと感じれば、後回しにすることも多くあります。
ただ、リスティング広告は成果がハッキリ分かりやすい広告媒体なので、有効な手段だとは思いますけどね。
ただ、管理できないのに複数広告を入れたまま、ずっと広告を出すのはよくありませんので、テストをする際は優劣を見分けて、しっかりと出すべき広告を決めることが重要です。
何クリックで判断するのか
これはケースによって違います。
そもそも、広告の目的はコンバージョンを出すことになることがほとんどなので、いくらクリック数が多くても、コンバージョンに繋がらなければ意味がありません。
コンバージョン率が1%であれば、1コンバージョン出すのに、100クリックが必要になります。
10コンバージョンで判断するのであれば、1,000クリックが必要になりますので、クリック単価が100円であれば、100,000円かかるわけです。
そして、キーワードによってコンバージョン率は異なりますので・・・。
現実的ではなくなってしまいますし、テストの仕方によっても違ってきます。
「訴求ポイントが違う」、「同じ訴求ポイントだけど、言い回しが違う」、「ちょっと煽った広告文」など、テストの対象によって、コンバージョンまでしっかりと測定すべきものや、クリック率をメインで測定するものなどもあります。
どのぐらいのクリック数で判断すべきかというのは、ハッキリと数字で出すのは難しいのですが、目的に応じて自分なりの測定ラインというものを決めてみるのが良いのではないかと思っています。
俺式のABテスト方法
ABテストの方法は、いろいろとあるかと思いますが、俺式では広告グループを細かく分けるために、全ての広告グループでABテストをすることはしません。
検索ボリュームの多いビッグキーワードのみで最初はテストを行います。
訴求ポイントが違うのか、はたまた表現方法が違うのかというテストを行い、良い結果が出れば全ての広告文を修正するという方法を取っています。
理由はというと、キーワードによってクリック率やコンバージョン率も変わってくるため、1年間テストをしても数字がほとんど取れないキーワードも多くあります。
そこでテストを続けるよりも、検索数が多いキーワードでの広告で成果が出たものを参考に広告を出していくことで、いつまでたってもテストが終わらないという状況から抜けることが可能です。
痛い目を見た例
上記の通り、検索ボリュームが多いキーワードにてテストを行いました。
今までの広告 クリック率 0.64%
テストした広告 クリック率 0.88%(インプレッション36,580)
掲載順位を低く出している部分一致のキーワードです。
(クリック率悪いとか突っ込みはなしで。。)
訴求ポイントはほぼ変わらず、言い回しが違うだけなので、コンバージョン率はほぼ変わらないだろうということで、クリック率のみでのテストをしました。
インプレッションが36,580回で、クリック率が1.2倍ほどになったので、これはいけると判断し、全ての広告を修正しました。
その結果、全体のクリック率は
1.38% → 0.87%
すぐに戻しました(汗
失敗した要因は色々とありますが、テストが少なかったこと、掲載順位によってユーザーに刺さる広告文が違うということが大きな要因だと感じています。
ABテストの方法は多くあります。
早期判断が、運用者の腕の見せ所でもありますが、判断を誤ってしまっては元も子もありません。
今回の俺式のような失敗は、しないように気を付けて下さいね。
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この記事を書いた人桜井 茶人(さくらい さと)
株式会社バルワードの代表。
リスティング広告の専門家でありながら、集客全般を見れるマーケター。
- Googleプレミアムパートナー
- 著書:リスティング広告のやさしい教科書