掲載順位でCPAは大きく改善できる。その思考と事例

リスティング広告において、CPAを下げるということは大きな目標の1つとなります。

CPAを無視して、時にはコンバージョン件数の獲得が目的となることもありますが・・・。

 

CPAを改善する方法は様々ですが、今回は掲載順位についてです。

 

今日はそんなお話。

 

掲載順位のことを考える

掲載順位が上下するのは、どのような場合でしょうか。

競合が全く動いていない状況という前提条件ですが、掲載順位を上げるためには

品質スコアを上げる or 入札単価を上げる

という2パターンになります。

 

ここでは「入札単価を上げる」ということで話を進めます。

入札単価を上げれば、自然とクリック単価は上がります。

 

仮にコンバージョン率が同じであれば、CPAはその分上がりますよね。

 

掲載順位によってコンバージョン率が大きく変わるようなケースも多くあります。

あまり知られていないのですが、CPAを下げるために入札単価を上げるという施策が効果を発揮するパターンがあります。

圧倒的にCPAが上がってしまうケースが多いですが、そういう施策もあるということだけ理解しておいた方がよいかと思います。

 

クリック単価を下げればCPAは下がる・・ハズ

これは、CVRは変わらないという前提で記載を続けます。

掲載順位によってのCVRに関しては商材によっても異なりますので、全てが該当するわけではありません。

 

6位と7位の違いなどであれば、変わらないことが多くあります。

 

ただし、1位と2位の場合は大きく変わるケースがあるのも事実です。

完全な経験則になりますが、掲載順位が1位と2位の場合でクリック率があまり変わらない場合はコンバージョン率が大きく動かないことが多くあります。

 

これは、ユーザーが何番目にサイトを見られたかでコンバージョン率が変わるといった仮説も立てられます。

 

あくまで経験則と仮説なので、実際には掲載順位を調整しながらコンバージョン率を見る必要はあります。

 

1位と2位でこんなに違うの?

この事例も、競合によって変わります。

あくまで1つの例として捉えて下さい。

 

キーワードは月間インプレッション数が30,000回ほどの完全一致の複合キーワードです。

①掲載順位1.1位 クリック単価49円 クリック率17.32%

②掲載順位1.7位 クリック単価25円 クリック率16.58%

 

クリック率は落ちていますが、クリック単価は約半分になっています。

サンプル数が少ないのでハッキリとは言えませんが、コンバージョン率もおそらく変わらなそうです。

 

クリック数は減りますが、これでCPAは約50%ほど落とすことが可能です。

私は、クリック単価がここまで落ちることは予想外でしたが、クリック率はほとんど変わらないだろうと思っていました。

 

その仮説もご説明します。

 

競合の広告を見れば判断できることがある

実例を出したいのですが、ちょっと出来ないので。

というか私は、クライアント様に迷惑がかかることが嫌なので絶対クライアント様の名前や業種、キーワードは出さないのであしからず・・・。

 

この商材(キーワード)の1位2位を争っていた競合は誰もが知っている名の売れた企業でした。

複数の広告文を見ればすぐに判断ができたのですが、おそらくキーワード挿入機能を使い、そこに社名を入れるという広告文を作っているようでした。

しかも、キーワード選定はかなり大雑把に。

 

下記のような広告タイトルです。

△△△△△△△なら○○○○

 

※△△△△△△△はキーワード、○○○○は社名

 

名前が売れているので、それなりにクリック率はあると思うのですが、おそらく「それなり」です。

その社名に魅力を感じるユーザーは1位でも2位でもクリックするだろうと仮説を立てました。

そうなれば、社名よりも魅力に感じる広告文であるのであれば、1位でも2位でもクリック率は変わらないだろうな・・と。

 

ちょっとオマケ

今回のケースはリプレイス案件で、広告文を変えて運用しています。

 

事例で出したキーワードですが、以前のパフォーマンスは

掲載順位1.6位 クリック単価42円 クリック率12.37%

 

訴求は基本的に同じで、より伝わりやすくしたのですが、それだけでクリック率が1.35倍ほどなっています。

広告文の作り方で、これぐらい変わることはよくあります。

 

また、掲載順位が1.6位と1.7位でクリック単価が42円と25円と大きく違います。

どちらも品質インデックスは10です。

 

競合が単価を変えているというのも考えられるのですが、管理画面上の品質ってどこまで本当なんでしょうね・・・、と思ってしまうこともあったりなかったり。

うん。不思議ですね。

 

きっと競合が下げたのでしょう・・・ということにしておきましょう。

 

 

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  • この記事を書いた人桜井 茶人(さくらい さと)

    株式会社バルワードの代表。

    リスティング広告の専門家でありながら、集客全般を見れるマーケター。

    • Googleプレミアムパートナー
    • 著書:リスティング広告のやさしい教科書
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