広告費を35%減にした4つの手順

誰も完璧な広告なんて作れない

広告を作成する際、できる限り完成度の高いものを準備すると思いますが、最初から完璧な広告なんて誰にもできません。

(というか、私は完璧な広告は存在しないと考えていますし。)

 

リスティング広告の運用者は、定期的にデータを見ながら最適化を行っていると思うのですが、それでも見逃してしまう部分はありますよね。

 

今日は、そんなお話です。

 

注意事項

今回の方法については、ある程度キーワードを網羅して、データが溜まっているアカウントである必要があります。

また、運用者の見極め(スキル)で大きく変わってきます。

 

 

俺式Xリプレイス大作戦

広告を構築する際にデータ(PPCやアナリティクス)が十分にあるサイトや、自分で運用をしていてデータが溜まった際にやって頂きたいことです。

 

何かというと、

「クエリからキーワードの除外」「コンバージョンが生まれるキーワードの選定」です。

 

何をいまさら・・・という感じですかね?

 

サイトのクリック数にもよりますが、1ヶ月や2ヶ月のクエリでは見ることが出来なかったも不要なキーワードもあったりすると思います。

 

例えば、1ヶ月間にYahooで5クリックあった必要か不要か分からないキーワードだとしても、Googleでも5クリックあればクエリを合わせれば10クリックですし、半年分データがあれば60クリックになります。

アナリティクスでキーワードでの滞在時間なども見れば、より除外すべきかどうか判断はしやすくなると思います。

 

ハッキリ言って大変です。

膨大なクエリを見ながら判断していく作業は、何度も心が折れそうになります。

 

しかし、やってみるとこんな感じの結果が良く出ます。

クロスリプレイス

 

表示回数(インプレッション)が激減して、クリック率が急激に上がります。

 

表で出すと、こんな感じです。

比較表

(上のグラフの前半と後半のそれぞれのデータです)

 

差は歴然ですよね。

 

このデータは、改善前も私が運用していたアカウントです。

「日々の管理が甘いんじゃないの?」

と突っ込まれそうですが、一応これでも、他社様からの乗り換えで、以前よりも広告費を5倍以上使いながらCPAは半額ほどの自信を持って運用をしていたアカウントです。

 

再構築をして最初の1週間でのデータのため、最適化が必要ですが、十分なパフォーマンスが出せていると思っています。

 

 

方法その1、徹底的に除外キーワードを洗い出す

※データが十分でない時に、この方法をやろうとすると損失が多くなる危険があります。

 

上記でも述べたよう、コンバージョンが生まれないであろうキーワードは徹底して除外。

通常広告を作成する場合は、損失が生まれないように判断が難しいキーワードも出稿することが多いかと思います。

データを見ながら、自分の判断で除外キーワードを洗い出します。

 

方法その2、コンバージョンが取れるキーワードを見極める

 

こちらは、現在コンバージョンが生まれているキーワードを中心に見ていきます。

インプレッション、クリック率、掲載順位、コンバージョン数、コンバージョン単価(CPA)等を見ながら、もっと強気で攻めて数が取れるキーワードをピックアップしておきます。

 

方法その1で、無駄な広告費が抑えられますので、ビッグキーワードで今まで以上に強気で広告を出稿しても全体を見ると、CPAが落ちることが多くあります。

 

その他、コンバージョンの生まれていないキーワードに関しても、コンバージョンされているキーワードからピックアップしていきます。

 

「○○ 激安」でコンバージョン出てるから「○○ △△ 激安」も表示回数が多いから上位表示すれば取れそうだね。

「激安」のついたキーワードはコンバージョンが生まれているけど、「格安」だと全く出てないな。

 

※コンバージョン数があまり出ない商材(電話が多くて測定しにくい場合など)については、アナリティクスの滞在時間などを見ながら判断していきます。

※コンバージョンタグはサンクスページだけに設置する必要はありません。電話での問い合わせが大半で、コンバージョンがあまり生まれない場合は、手段の1つとして、ユーザーが興味があれば見そうなページにコンバージョンタグを設置することで、どのキーワードがユーザーにマッチしているかの判断ができるようになります。

 

方法その3、マッチタイプを考える

今回の事例アカウントは、通常の部分一致はほとんど使っていません。

ほぼ「完全一致」、「フレーズ一致」、「絞り込み部分一致」で作成をしています。

 

膨大なデータがあれば、通常の部分一致は使わなくても、十分にユーザーを集められます。

もちろん、部分一致を使わないことでの損失というのは必ず出ます。

 

膨大なデータがあれば、余分な広告費を抑えることで、コンバージョンの取れるキーワードを強気で出すことで損失はカバーできると考えています。

(CPAはあまり意識しないから、シェアを取りたいと場合は、部分一致を活用するのも良いと思います)

 

※ここは判断を誤ると、インプレッションが予想以上に激減をして、クリックが集められなくなりますので注意して下さい。

 

 

方法その4、アカウントを設計して再構築

設定しているマッチタイプでブレが生じないよう、アカウント設計の段階から考える必要があります。

 

キーワード 「ホームページ制作 激安 東京」

上記のキーワードで検索した場合、
「ホームページ制作 激安 東京」の完全一致で広告を出したいが、
「ホームページ制作 東京」の部分一致では広告を出したくないですよね?

狙い撃ちをしたキーワードに関しては、他のキーワードで引っ張られないように設計をする必要があります。

 

運用しているアカウントにキーワードを除外で追加したり、キーワードを追加するだけでは補えない部分まで一気にやります。

 

再構築後のアフターフォロー

どんなに分析をしたとしても、必ず上手くいく保障はありません。

今回の事例でも、予想以上にクリック数が減りました。

 

それでも、広告費の削減やコンバージョン率の上昇は予想に近い数値でした。

 

ここ2ヶ月ぐらいで、今回の例を含め3つのアカウントを同じような手順で再構築をしたのですが、同じように広告費が65~75%でコンバージョン数は1.1~1.2倍ぐらいの結果が出ました。
(今回の事例は、YahooとGoogle合わせて月間100万円ぐらいのアカウントで、その他は450万円、700万円ぐらいのアカウントです)

 

今回の方法は、「クエリからキーワードの除外」「コンバージョンが生まれるキーワードの選定」キモになります。

運用者のスキル、判断で結果は大きく変わります。

 

すでにアカウントを運用されているのであれば、失敗した場合は以前の広告に戻せばよいだけなので、チャレンジしてみてもよいかと思います。

ただ、ホントに細かい作業で心が折れそうになるので覚悟が必要です。。

 

 

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  • この記事を書いた人桜井 茶人(さくらい さと)

    株式会社バルワードの代表。

    リスティング広告の専門家でありながら、集客全般を見れるマーケター。

    • Googleプレミアムパートナー
    • 著書:リスティング広告のやさしい教科書
    リスティング広告のやさしい教科書
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