あなたの会社は、PPC広告を使って利益を出すことができているでしょうか?
PPC広告は「集客方法の一部にすぎない」ということを理解しなければなりません。
利益を爆発的に伸ばす方法がたくさんあるにも関わらず、PPC広告のみに依存している方が多くいらっしゃいます。
PPC広告でCPA(顧客獲得単価)が合わないといった話は、この典型的な例であり、しっかりとマーケティングを行うことで改善できる部分はたくさんあります。
今日はそんなお話です。
そもそもPPC広告とは
PPC広告(リスティング広告)は、広告が実際にクリックされた回数分だけ費用が発生する、クリック課金型の広告です。
ユーザーを自社のホームページへ誘導するための広告になります。
広告をクリックしたユーザーは、ホームページを見ながら購入・問合せを検討します。
つまり、ホームページで次のアクションを起こせなければ、水をザルですくうのと同じです。
PPC広告の本来の目的は「ユーザーをホームページに誘導する」のではなく、「利益を出す」ということを忘れてはいけません。
ホームページからの反応率を上げる
ホームページによって、反応率を大きく変わります。
下記は、今までスマートフォンサイトを持っていなかったクライアント様が、スマートフォンサイト作成することで反応率が上がった例です。
【改善前】
広告費 193,498円 クリック数 1.771件 問合せ件数 16件
1件の問合せ単価 12,093円 問合せ率 0.9%
【改善後】
広告費 246,017円 クリック数 1,929件 問合せ件数 41件
1件の問合せ単価 6,000円 問合せ率 2,1%
主に行ったことは下記です。
- スマートフォン用のサイトにした
- 内容はすべてPCと同じで整理しただけ
- 短時間でも見れるように、トップページだけでも完結するようにした
- 問合せフォームの改善
- トップページのキャッチコピーを考えた
たったこれだけのことで、問合せ率が2.3倍になりました。
PPC広告だけで考えると、競合が増えてきてクリック単価が2.3倍になっても、大きな問題とならないようになりました。
問合せからの成約率を上げる
2ステップビジネスの場合は、問合せや資料請求からの成約率を改善することが可能です。
下記は、約1年間の改善期間がかかりましたが、成約率を上げた事例です。
【改善前】
資料請求からの成約率 36%
【改善後】
資料請求からの成約率 48%
主に行ったことは下記です。
- 送付する資料の見直し
- キャンペーン期間を意識付けするために「期限付きのキャンペーンカード」の作成
- 資料送付後の電話のタイミング
- 資料送付後に追客用DMを複数回に分けて実施
電話やDMのタイミングを研究することで、しっかりと決まった形になるまでに1年間かかりましたが、成約率は1.3倍になりました。
リピーター増加で売上アップ
新規顧客を獲得することばかりに目がいっている方が多いのですが、既存客をリピートさせる方が簡単です。
下記は、半年に1度利用するサービスでのリピート率がアップした結果です。
【改善前】
既存顧客のリピート率 12%
【改善後】
既存顧客のリピート率 31%
主に行ったことは下記です。
- 既存顧客へのフォローのサービスを考えた
- メルマガ・DMの活用
フォローに関しては、極力手のかからないものではありますが「顧客に安心してもらえる」サービスをスタートさせました。
また、メルマガ・DMに関しては、月に1回送っただけです。
半年に1回しか利用しないことが分かっていたので、4ヶ月間は「お礼状」や「サービスであるフォローの説明」、「ユーザーに役立つ情報」を送り一切セールスはせず、5、6ヶ月でセールスをしていきました。
リピート率をアップさせることで、売上は1.5倍になりました。
全てが組み合わさると強力な集客が可能
上記の3つの例は、それぞれ違う業種ですが、もちろん組み合わせることも可能です。
もし仮に上記が全て同じ企業だった場合、
問合せ率 2.1倍 × 成約率 1.3倍 × 売上 1.5倍 = 4.1倍
PPC広告の運用だけで、同じ広告費で売上を4倍にするのは現実的ではありません。
しかし、PPC広告以外に目を向けてみると爆発的に売上を伸ばすことも可能です。
上記のように全て改善できるとは限りませんが、この記事を読んで頂ければ「売上を2倍にする」という目標を立てたとしても、決して達成できない目標設定ではないと感じることができるのではないでしょうか。
やるべきことはたくさんある。
あくまでPPC広告は、戦術の1つにしか過ぎません。
利益を出すためには、できることは無限にあります。
今回は、PPC広告に関係する部分を実際に成功した事例を紹介しましたが、PPC広告以外にも様々な集客をしているかと思います。
看板広告、新聞折込チラシなどの広告媒体も「成約するまでの流れ」を考え、どこに力を入れるべきかを見定めましょう。
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この記事を書いた人桜井 茶人(さくらい さと)
株式会社バルワードの代表。
リスティング広告の専門家でありながら、集客全般を見れるマーケター。
- Googleプレミアムパートナー
- 著書:リスティング広告のやさしい教科書