限られた予算で広告を運用する

限られた予算の中で広告を運用した経験というのは、広告運用者にとって非常に重要だと考えています。

いつか、そんな記事を書きたいな~なんて思っていたら、LICのメルマガコラムで、アナグラム株式会社の阿部さんが、こんな記事を書いていらっしゃいました。

 

抑制がプレイヤーの質を上げる

 

非常に共感できる記事だったこと、さらに僕が思っていることをブログ記事としてかきます。

  • 限られた予算で広告を運用する運用者のメリット
  • CPCが高騰した時の対応策
  • 本当は広告予算の上限なんて必要ない

というのが、今回のお話。

 

限られた予算で広告を運用する運用者のメリット

「もっと広告費が使えれば、大きく利益を伸ばせるのに・・・」

と、広告予算が少ない場合、運用者は必ず感じるかと思います。

 

インハウスならまだしも、私たちのような外注として広告を運用している人間にとっては、より多くの広告予算を出してもらうのは簡単なことではないですし、担当者に理解をしてもらっても、年間で予算割をしていて増やせないケースもあります。

 

その場合、私たちは限られた予算の中で最大限のパフォーマンスを出さなければならないんですよね。

期待以上のパフォーマンスを出せば、クライアント様に理解をして頂いて、より多くの予算を使ってくれることもありますしね。

 

では、限られた予算内でパフォーマンスを出すにはどうしたらよいでしょうか?

 

効率の良いものだけで運用をすれば良いだけなんですけどね。

 

ただ、この「効率の良いものだけ」を見つけ出すのは至難の業だったりします。

 

例えば、今迄に膨大なデータがある場合には、コンバージョンが出ているキーワードや、そのキーワードに似ているものに絞り込むことでも、かなりの効率化ができますが、データが少ない場合や、コンバージョンが出にくい商材の場合は、管理画面だけでは絞り込むのは難しかったりします。

アナリティクスでキーワードごとのページ滞在時間を見たり、コンバージョンタグの設置を場所を変えてみたり(サイトに興味を持ったユーザーが見そうなページ)、時間帯で調べてみたり、都道府県ごとにみてみたり・・・・。

 

広告の効率化を目指せば、必ず損失が生まれます。

ただ、広告の上限が決まっている場合には、いかに効率良く広告が運用できるか・・ということになります。

 

このような経験をしていると、いざ広告予算の上限がないアカウントを運用するようになっても、徹底的に効率化を目指すことができるようになります。

方法については、下記の記事を見て下さい。

 

広告費を35%減にした4つの手順

 

上限が決まっていて、クライアント様の希望通りのパフォーマンスを出せていたとしても、さらにストイックになって、運用することができようになるんじゃないのかな・・と思っています。

 

広告運用者のスキルは経験が非常に重要です。

扱う商材・業種もそうですが、広告予算というのも運用者のスキルアップに繋がってくるよなぁと私は感じています。

 

CPCが高騰した時の対応策

業種によってですが、驚くほどCPC(平均クリック単価)が高騰する業種があります。

現に、私が見ているクライアント様で4ヶ月間でCPCが約2倍になりました。

 

このような時に、どう対応するかですよね。

単純に考えて、コンバージョン率が同じであれば、CPCが2倍になればCPAは2倍になります。

 

最初にした対策は入札単価(掲載順位)を落とした

キーワードにもよりますが、基本的に狙っていた掲載順位が3.5~4位でした。

しかし、それではCPCが2倍になってしまうので、一旦6~8位ぐらいまで落とし、広告文を何度も何度も変えながらクリック率を少しでも落とさず運用はできないかと考えたワケです。

 

失敗・・・

 

そりゃ、そうですよね。

すごい時間をかけながら、行いましたが、そんな簡単にはいきませんでした。

 

クリック率は約半減しまったので、

クリックも集められない=広告費も使えない

という状況になってしまいました。

 

次に、徹底的に広告を絞り込んだ

そのアカウントはキーワード数が35,000ほどでしたが、ビッグキーワードを除く150ほどのコンバージョンが生まれるであろうキーワードだけ強めに設定をしました。

 

その他に関しては、最初に行った平均掲載順位を下げたままでの運用です。

 

このクライアント様は、基本的に電話での問い合わせが多く、コンバージョンフラグもほとんど立ちません。

アナリティクスで、ページ滞在時間を見ながら、調整をし、キーワードごとにプレビューを見ながら競合の広告に対して効果的だろうという順位、広告で勝負をしたワケです。

 

結果的には、これで、それなりの改善ができました。

クリック数に関しては、以前CPCが高騰する前に比べると約70%ほどにまで少なくなってしまいましたが、コンバージョン率は1.3倍ほどになりました。

 

以前に比べてコンバージョン数は約90%と減少、CPAも約1.3倍ほどになってしまいましたが、CPCが2倍になっていることを考えれば、運用者としてはそれなりの成果を出せたと思ってもよい数字だと思います。

 

このような運用は、予算上限が決まっているアカウントで徹底的に効率化を目指した経験が効いていると思います。

 

本当は、広告の上限なんて関係ない

CPAが合ってさえいれば、広告費を10万円で運用するよりも100万円で運用した方が利益がでるワケです。

(もちろん事業規模のキャパシティー等も関係しますが)

このことは、PPCを行う上で理解をしていなけばならないことです。

 

大きな企業になればなるほど、広告に対する予算割が行われ、使える金額が決まってきます。

できれば、その部分って対応してもらえると嬉しいですよね。

急激にビジネスが成長(加速)するのを制御してしまっている可能性もありますので。

 

クライアント様の上限をなくすテクニック

ちょっと、オマケ的な内容ですが・・・

 

月の予算が30万円という場合、平均的に広告を出すのではなく、1週間ほどフルスロットルで広告を出して良いかを提案する。

 

なぜ、こんなことをするのかというと、

  • MAXで使える金額を知りたいこと
  • MAXで出した場合の問合せ数、CPAが分かる
  • 一気にデータが集まるので、早期にランディングページを改善することができる

 

ここでCPAが合ってしまえば、いきなり広告予算の上限がなくなってしまうケースもあります。

 

限られた予算であっても、クライアント様の期待以上の結果を出して、予算上限がないメリットを説明することが重要だと思います。

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  • この記事を書いた人桜井 茶人(さくらい さと)

    株式会社バルワードの代表。

    リスティング広告の専門家でありながら、集客全般を見れるマーケター。

    • Googleプレミアムパートナー
    • 著書:リスティング広告のやさしい教科書
    リスティング広告のやさしい教科書
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