リスティングでA/Bテストは必要?

PPC(リスティング)広告の運用者で集まったりすると必ず

「広告のABテストってどうしてる?」

のような話になります。

※ABテスト:スプリットテストとも言ったりします。AとBの2パターンを用意してどちらの反応が良いかテストをすること

 

運用者によって方法は違いますし、何が正しいのかという判断は難しいと思います。

ここでは「俺式ABテスト」として、実際に行っている方法をお伝えします。

 

広告ABテストに必要なデータ量は?

実際にABテストをする時の判断材料として必要となるインプレッション・クリック率・クリック数はどれほどでしょうか?

そもそも、何を基準に良い広告と悪い広告の判断をされてますかね?

 

私のような広告運用者の仕事は

クライアント様の成果を出すこと

になるので、一概にクリック率が高いものが良い広告というワケではありません。

 

例えば、

A:クリック率1%、コンバージョン率1%の広告

B:クリック率0.2%、コンバージョン率5%の広告

上記であれば、どちらが正解ですかね?

 

Aに比べてBはクリック数が1/5で済むので、同じCPC(クリック単価)であれば、広告費は1/5で済みます。

Bはクリック率が低いですが、結果的にコンバージョン数を考えればAとBで同じになります。
(A・Bともに、10,000インプレッションで1コンバージョン獲得)

 

しかし、Aの広告をクリックしてから、指名検索(会社名やブランド名)で検索してコンバージョンすることも考えられます。

それを調べるには、Googleのサーチファンネルでコンバージョン経路を調べて・・・でも、Yahooは。。

 

 

何が言いたいかというと、いろんな要因が絡みまくるし、正確に全てを把握するのは難しいということなんです。

 

広告によって当然クリック率も変わってきますし、コンバージョン率も変わってきます。

明らかに反応率が違う広告は別ですが、僅差となるようなABテストとなる場合、リスティング広告の管理画面上だけで、どちらの広告が良いのか判断するには、私は3,000クリックは必要だと思っています。

 

CPCが100円だとしたら、3,000クリック集めると、広告費だけでも300,000円必要です。
(1つの広告で、これだけ必要です)

また、1つの広告で3,000クリックを集めるには、どれぐらいの期間が必要ですかね?
(広告グループに物凄い数のキーワードを入れて、1つの広告で回すなんていう手抜きなアカウントは別です)

 

私のような中小企業のクライアント様が中心の場合、現実的に難しい部分が多いんですよね。

 

※クリックが集まらない場合は、クリック率やページ滞在時間などで判断することになりますが、今回の記事ではその部分は書きません。

 

俺式ABテストとは

登録してある広告が1,000個だとします。

1,000個をABテストできるでしょうか?

 

検索ボリュームがあるキーワードで出稿している広告であれば、可能です。

しかし、ニッチなキーワードの場合はどうでしょう?

 

皆さんもアカウントを見て頂ければ分かると思いますが、1年に1度しかクリックされない広告とかも存在しますよね。

3,000クリック集めるには3,000年かかります(笑

そのような広告は、もはやABテストなんて不可能なんです。

 

なので、僕は1つの広告に物凄く力を入れます。

ですので、ABテストを行わない広告グループも多数あります。

どのような訴求の仕方が良いかは検索ボリュームのある広告でテストをして、その一番良いパターンを基に全ての広告を合わせていくという方法です。

 

初期構築で検索ボリュームが少ないキーワードで出稿する広告でも、複数のパターンを作る運用者が多いようですが、僕はそれを理解できなかったりします。

もちろん、広告を変えれば、1ユーザーに複数の広告を見せることができるから、少しでも多くのクリックが集められるからというのであれば分かりまし、それが必要であれば私も行います。

ただ、どちらの広告が良いかのテストを行いたいという目的では、必要がないのかな・・と。

 

また、ユーザー側に立ってみると、同じ広告が出ていることでコンバージョンが生まれるというケースもあります。

1度広告をクリック

さっとサイトを閲覧して、検索画面に戻る

複数サイトを見てから、「やっぱり、あのサイトがいいや!」
ってなったのに広告が変わっててたどり着けない・・

 

ということもあったりします。

 

俺式ABテストは、単に検索ボリュームが多いキーワードでの広告でテストをして、それに合わせていくというだけです。

キーワードによってのユーザーの心理状態(購買意欲など)が違うこともあるので

「この属性のキーワードでの広告はAパターンで、こっちはBだね。」

みたいなことも必要だったりします。

 

最近、私の場合は徹底的に考え込んで、検索ボリュームが多いキーワードでの広告でも検索ABテスト行わないケースもあります。
(月々の予算が少ない場合など)

 

ABテストは必要なのか

必要だと思います。

ただ、私の場合は優先順位はそこまで高くしていないというのが現状です。

ちゃんとした結果が出しにくいので。

 

例えば、ユーザーによって広告での反応率は違います。

性別・年齢でも違ってくるので、時間帯によって広告の反応率は変わってきますし、天気や気温でも変わってくると思います。

 

私は、そんなところまでとても見れないです。

 

運用者によって、それぞれの運用スタイルがあって、アカウントを最適化するボーダーラインというのがあると思います。

 

ABテストは必要だと思いますが、最適化をする優先順位を決めて、必要な順番で行っていく方がよっぽど重要だと思っています。

 

 

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  • この記事を書いた人桜井 茶人(さくらい さと)

    株式会社バルワードの代表。

    リスティング広告の専門家でありながら、集客全般を見れるマーケター。

    • Googleプレミアムパートナー
    • 著書:リスティング広告のやさしい教科書
    リスティング広告のやさしい教科書
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