リスティング広告の運用者がスキルアップのためにやるべきこと

動画の文字おこしをしてあります。テキストがお好みの方は動画の下からお読みください。

今回は「リスティング広告運用者のスキルアップ」というテーマでお話をしていきます。

実際リスティング広告運用をされている方、興味を持っている方は、今回お話する3つを意識して実践することで、1年後2年後、明らかに自分の能力が変わってきます。
僕は、広告運用者の育成という仕事をやってるんですが、今まで数100人、セミナーにも参加してくれた人数を入れたら1000人位かもしれないんですが、そこで必ずお伝えしている内容になります。
ぜひ、最後まで見ていただけると嬉しいです。

1つ目「管理画面をひたすら触る」

1日かけて、触りまくる日を設けてもいいぐらいです。
リスティング広告は、メニューがたくさんあるわけです。
最適な広告を出していくということが、運用者にとっては必要になります。
どういう広告メニューがあるか把握しないと、最適な広告配信はできないですし、どういったデータが取れるのかも把握しておく必要があります。
僕は、広告運用者の育成、コンサルタントとし代理店に入り、いろいろサポートをさせていただくことが多いんですが、3年、5年運用していても、全然知らない部分があるという事、結構多いんです。
これは、日常の業務だけでルーティンワークのような形でやっていると、気付かない面があるんです。
どんなデータが取れるのか、どういう配信があるのかというのは、必ず全員が把握しておく必要があります。

例えば、リマーケティングという広告を使う時に、大体デフォルトだとリストで30日間追跡をしていく設定をする方が多いと思うんですが、30日間が正しいのかどうか、その30日間で設定した時にどういうデータが見れるのかを把握しておかないといけないです。
以前は、細かくリストを分けて広告運用をすることが多かったんです。
実際、僕が広告をする時も、アクセスした日から3日まで、4日から7日目、8日目から14日、15日目から31日までのリストを分け広告配信をしていました。
Googleのシステムは、すごく優秀になってきたりしているので、細かくリスト分けをしなくても、30日で入れてうまくいくケースというのは当然あるんですが、メリットとデメリットがあるので、どちらかにしなさいという話ではないんです。
リストを分けることで、細かい調整ができたり、データが見れたりという面もありますし、30日間でやったほうがデータが分散しにくくなるので、広告のテストはしやすくはなります。

Googleの機械学習という部分が、すごくよくなってきているので、30日間で設定してもうまくいくケースは多いんですが、30日間と、細かくリストを分けた時、どちらががいいかという判断は実際にやってみないと分からなく、30日が良いパターンもあれば、細かくリストを分けた方がいいパターンもあります。
データを見ないと分からず、データを取るためにアカウント構造をどうするかも考える必要があるんです。
もしかしたら、30日ではなく15日で配信をした方がいいかもしれないです。
細かくリストを分けて配信したデータを基に、15日までのほうがいいという当たりをつけて、15日までで設定してみる方法もありますし、どういうふうに設定をしたらデータが取れるかまで把握していかないと、パフォーマンスを高くしていくというのは難しいので、管理画面を触ってみるということをしてください。

チャンネル登録を取るための広告配信になってくると、キャンペーンや広告グループや広告みたいなカテゴリーではチャンネル登録数まで見えるんですが、オーディエンスで分けた時のチャンネル登録数がどれくらいかというデータは取れないんです。
データを取るためには、例えば広告グループを細分化する、ODSごとにグループを分けて配信をすると、実際のチャンネル登録数まで見えるようになります。
そこでデータを取ってから、一つのグループにまとめて配信をしていく方法もありますし、管理画面でどういうデータが取れ、どのように活用していくかを考えたアカウント構造を決める事が大事になります。
そのためにも、広告にはどういうメニューがあり、どういうデータが取れるのかというのを把握しておく必要があるので、必ず時間がある時に管理画面をひたすら触ってみてください。
普段、見たこと無い所まで踏み込んで、データを見るということをやってみてください。
それだけで、運用者のレベルは確実に上がります。

2つ目「好奇心を持つこと」

これ、めちゃくちゃ重要です。
今の広告、結構広告によってパフォーマンスが変動する事というのが多いんです。
入札単価、キーワードという部分がすごく重要視されている部分であったんですが、それがどんどん変わって広告が重要になってきたんですが、そういうところはテストをしていかないとわからないですよね。

広告運用者として、まったくスキルが伸びない仕事内容というのは、決まった当たり前のようなキーワードを入れ、当たり障りのない広告を入れ入札調整をしたり、自動入札して様子を見るという形です。
代理店は、そういう仕事をしている運用者が多く、社内でリスティング広告を回しているところのほうが、広告のテストをして実際には広告運用の代理店より、社内の運用者の方が高いパフォーマンス出せるというケースが出てきています。
代理店によっては1人で1つのアカウントを見るわけではなく、1人で10、20社、多いところだと40、50社見ていくので、どうしても時間が割けなくなるんです。
50社だと、だいたい月の労働時間を考えたら、1つのアカウントに時間が割けるのは3時間くらいしかないです。
リスティング広告は、だいたい2、3年くらいである程度のところまでいけると思うんですが、そういう仕事をしている方は、2、3年やっても全然伸びないです。

どうスキルアップをしていくかというと、好奇心を持って色んなテストをするということが重要になります。
広告をどんどん追加して、ABテストをしてみる、いろんなキーワードを入れてみる、キーワードもマッチタイプ、色々ありますが、絞り込み部分一致から部分一致に変えたらどう動いたのかなど、そういうことです。
興味を持って、どんどん実験する形で運用するのが大事になります。
僕も、ずっと広告運用という仕事をしてきたのでなかなか時間が足りない、日頃やることが多すぎてテストに時間が取れない、という気持ちはすごくわかります。
そういう運用をしていると、あんまり成長していないと多分感じると思うんです。
テストや好奇心をもって、いろんな事に取り組んでない運用者は、レベルが高くないところで止まってしまうというのがあります。
日頃の業務で時間がとれないというのもあるんですが、色んなテストをしてどういう動きをするのか、どういうふうにパフォーマンスが上がっていくのか、逆に何がパフォーマンスを下げたのかまで追っていくと、運用者としてのレベルは確実に上がっていきます。
忙しい代理店だと、月1回2回の変更しかしないという所、いっぱいあるんです。
それでクライアントが喜んでいれば、悪いことではないんですが、1人の運用者として見た時のレベルアップはなかなか厳しくなってくるんです。
それでいいならいいんですが、リスティング広告を身に付けてしまうと、自分で事業を作ることが難しくないんですよ。

実際、うちのネイルサロンを立ち上げ、集客をしたのはリスティング広告広告だけでやっていました。
Instagramも使っていましたが、主な集客はリスティング広告だけです。
YahooとGoogleの広告だけです。
それでもきちんと、ビジネスがまわったりするんです。
そういうところまで、力をつけていった方が、将来的に自分で何かビジネスを始めたり、転職をしたりした時にもすごく使えるスキルになるし、会社にとっても高いパフォーマンスを出せる運用者が必要になってくるので、ルーティンのような形で仕事をするのではなく、いろんなことに興味を持って実験をしてみるというクセをつけてみてください。

3つ目「データの差分をちゃんと見ること」です。

リスティング広告、ここがすごく重要になります。
広告をしていると、どうしてもパワーが上がることもあれば下がることもあるんですが、パフォーマンスが動いた期日を起点にし、その前後の差分を見ていくということです。
流入しているキーワード、検索クエリに違いがないか、露出している項目が変わったりしてないか、見れるところはいっぱいあるんですが、そういうデータの差分を見ていくことです。

原因を追究して、よかったものはさらに伸ばし、悪かったものは1回止め違う広告を入れてみるというのは大事です。
そういう広告運用をしている方は、部分一致で入れたキーワードは広告文によって全然クエリが変わってくる事、当然わかることなんです。
データの差分が見れるだけ、パフォーマンスというのは高められることが多いです。
月間のトータルの広告費は一緒であっても、それぞれのキャンペーンで使っている広告費が変わってきてしまって、流入が変わってきている事もありますし、部分一致と完全一致で流入の割合が変わり、部分一致が膨らんで、いろんなキーワードで入ってきてるのでパフォーマンスが良くなった、逆にパフォーマンスが悪くなったとデータを見ていくわけです。
もしかしたらデバイスかもしれないし、時間帯の問題かもしれないし、いろいろ見れる部分は多いです。
変更やパフォーマンスが変動した時は、必ずデータの差分を見る事を意識づけてください。
どこに原因があるのかをしっかりと突き詰めていくと、自分の経験値としてスキルは必ず上がってくるので、データの差分をしっかり見るという意識をしてみてください。

以上が、リスティング広告の運用者のスキルアップのための大事な3点であり、これで意識をして取り組んでいるかどうかで、1年、2年というスパンでみると明らかに差がつきます。
ちょっと前の動画でも言いましたが、未経験で広告運用を始め1年後には、5年6年やってきた役員よりパフォーマンスを出せる運用者になっていたということは、結構あったりします。
意識をして仕事ができるかどうかで、リスティング広告の運用者のスキルの伸び方は明らかに変わってくるので、意識をしながら取り組んでみる事をお勧めします。

「+α」としてお伝えしたいことがありました。

リスティング広告は、集客するための一つの手段にしか過ぎないんですよね。
1番、関連性があるのはページです。
ページが変わることで、パフォーマンスが1.5倍とか2倍になるケースというのはあるわけです。
そういうところまで見れる運用者は、重宝され強くなります。
他にも、SEOの話をするとデータが見れるわけです。
どれくらいの検索ボリュームがあって、何件くらい売れてるキーワードという一覧がだいたい取れるので、クライアントにプレゼンすることもできますし、運用から広げサポートできる部分というのは多いです。
Googleの自動化がどんどん進み、トータルでサポートできる運用者は、絶対この先も生きていくことができます。
Googleが自動化を始めたのは、6年くらい前からなので、僕はそこから集客屋というポジションで集客コンサルのポジションを確立させてやってきた形です。
今、振り返ると、そういう形で仕事をしてきて本当に良かったと思うし、それが出来ると自分で事業を立ち上げたりすることも簡単になってくるので広告運用以外にも、どう幅を広げられるかを意識して取り組んでみてください。
僕らの設定している画面というのは、機械的なものではありますが、画面の向こう側にはサービスや製品を求めているユーザーがいて、そういう人達に僕らは広告を配信しているんだということは忘れないでください。
ユーザー心理を考えて広告運用をしていくということです。

一つのキーワードに対して出す広告に関しても、ユーザーはどういう気持ちでこのキーワードで検索をしているんだろう、僕らが伝えなきゃいけないメッセージ広告はこういうものだ、というのを考えて広告を作っていく事が、すごく重要になります。
画面の向こうには、必ずユーザーがいるということは意識をしてみてください。

今回お話した「3つ+α」は、今すぐ使えるテクニックではなくても、長期的に使えるものになります。
これは、リスティング広告だけではなく、いろんな広告媒体でも役立つもので、意識的にやるだけでも、広告運用者としてのスキルは確実に上がっていくので、広告運用をしているという方は意識をして取り組んでくれたらいいなと思います。

このチャンネルは、マーケティングについての情報発信をしています。
リスティング広告の初期の設定から、開設する動画も撮ろうと思っているので、リスティング広告を学びたい、その他のマーケティング、集客を学びたいという方がいらっしゃいましたら、チャンネル登録をしていただければ嬉しいです。
また、動画が良かったと思った方はコメント、高評価を頂けると嬉しいです。

では、次の動画でお会いしましょう。バイバイ。

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  • この記事を書いた人桜井 茶人(さくらい さと)

    株式会社バルワードの代表。

    リスティング広告の専門家でありながら、集客全般を見れるマーケター。

    • Googleプレミアムパートナー
    • 著書:リスティング広告のやさしい教科書
    リスティング広告のやさしい教科書
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